利益を出したいときに、減価償却費を減らす・なくすのはアリかどうか。
私は、ナシかなと思っています。
減価償却は任意
建物や機械、設備、車を買った場合、その金額は、ちょっとずつ経費にしていきます。
ある程度の期間、使えるものだからです。
ただ、法人の場合、税金上は、減価償却は任意。
してもしなくてもいいのです。
「もし、経理で、減価償却費を入れた場合、一定の金額までは減価償却費として入れてもいいよ」というルールでしかありません。
減価償却費100万円を50万円にしたり、0円にしたりしても、問題はありません。
税金上は。
減価償却費を減らすと利益が出る
減価償却費を減らすと、利益が出ます。
たとえば、減価償却費が100万円、利益がマイナス30万円の場合、減価償却費を0にすれば、利益はプラス70万円です。
利益を出したいときとは、融資を受けていて銀行へ決算書を提出するとき。
利益は、融資を受けることができるかどうかを決める要素の1つです。
ただ、これはやらないようにしましょう。
減価償却費を減らすのは禁じ手に
減価償却をしないのは税金上問題がなくても、正しい数字、会計上は問題があります。
恣意的に、利益を操作できるわけですので。
仮に減価償却費を減らして利益を出していても、銀行側は見抜きます。
減価償却費を減らすというのは禁じ手にしましょう。
そもそも減価償却費は、お金が出ていかない経費ですので、償却前利益という考え方もあります。
利益(経常利益)に減価償却費を足して、実質的な利益をみるわけです。
減価償却費でごまかす意味はないということになります。
変にごまかして、「利益出ました!」という姿勢は、好ましくないでしょうね。
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